—— 作曲はどのようにされているのですか
昔も今もあんまり変わらなくて、私はリズムとリフから曲を作ることが多いかな。リズムはドラム・マシンを鳴らしたり、それこそ手を叩いたり(笑)。作曲を始めた頃は、ダブル・カセットでダビングしたり、2台のラジカセを向かい合わせて録音したりしていたけど、そんなことをやっていると音を重ねる度にメロディーが遠くなっていくので(笑)、8トラックのカセットMTRを手に入れて結構長く使っていました。8トラックと言っても、私はそんなに音を重ねなくて。今もそうだけど、ほとんどベース・レスだし。
—— 作曲にコンピューターを導入した時期は
昔から持っていて一応音楽に使ってはいたけど、皆のようにちゃんとは使ってないです。結局、カセットMTRと同じ使い方(笑)。私、何使っても歪ませちゃったり、ディレイさせたり、ループさせたり。ヒップホップ的な使い方というか、大体ループしちゃうし。
もちろん、それらは演奏したものですけど、何て言うか、一筆書きなの(笑)。エフェクターとかで遊んでいて、「あ、この音気持ち良い」とか、そういうところから曲を作ることもある。でも、プロデューサーやスタッフから「もうちょっとちゃんと録っておいてよ」とか言われるから、なるべく共有できるレベルにはしていますね。プロだから仕方ないなと(笑)。でも基本は、録音しながらギター弾いたりメロディーを入れたり、鍵盤弾きながら歌ったりして。
ギターを弾きながら曲作りのフローを話すChara
—— プライベート・スタジオを造られたそうですが
最初は、自宅にスタジオを造るのをやめようと思っていたの。この家を建てた時まだ子どもが小さかったし、仕事は外でしようかなって。別にスタジオが無くてもメロディーは作れますからね。でも子どもが大きくなって、「ドラム叩きたい」とか言い始めたので、倉庫だった地下室を防音してレコーディング・ブースにして、それで将来ゲスト・ルームにするはずだったこの部屋と回線を繋げて..。だから最初はスタジオじゃなかったのを、後から工事するの、凄く面倒だった。最初から造った方がラクだったと思う(笑)。
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—— Studio Oneにスイッチした切っ掛けとは
今までLogic Proを使っていたんですけど、スタジオで本チャンに移す時に「あれ、あんなにがんばって作った音がちょっと違うね」とか、「なんか遅いね」とか色々あった時に、Studio Oneが良いよと言っているミュージシャン達もいて、価格もリーズナブルだし、ちょうど変えたいタイミングだったんですよ。私は一筆書きだから、シンプルで便利なのがいいし、近くにStudio Oneで有名な田辺恵二先生もいるしね(笑)。恵二とは、デビュー前からの付き合いだから、今でも助けてもらってる。
“Junior Sweet” Intimate interlude tourトレイラー
—— Studio Oneの印象とは
Studio Oneを導入してから、そんなに時間は経ってないですけど、昔から自宅でのプリプロを手伝ってくれている人もStudio Oneに変えて、早いとか、立ち上がりがいいとか、流し込む時のストレスがなくなったって二人で話し合ったのを覚えています。やっぱり、ストレスは嫌じゃないですか。せっかく時間をかけてもいるし、コンピューターのイメージって、忠実に再現してくれるということだと思うから。
私、本当にアナログで、一筆書きだし、まだStudio Oneベイビーですけど(笑)、でもすぐに使えて、シンプルで良いなと。ただ、セッション・ファイルも色分けとかしないし、先生には「トラックの名前を書きなさい」とか、怒られたりしましたけど(笑)。最近の若い人なら簡単に覚えられると思います。近くに先生がいなくても、YouTubeに説明動画もいっぱいあるしね。
私はとにかく時間短縮がいいの。使う音色はだいたい決まっているし、アレンジのアイディアもあるから、あとは形にするだけなので。曲作りは早くやっちゃって、お料理とかしたいですし(笑)。
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