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作曲家として様々なCM・映像作品などの音楽を手掛けるナカシマヤスヒロ氏は、フォルクスワーゲン、アストンマーティン、Googleなどグローバル企業の作品を数々手掛け、今後ワールドワイドな活躍が期待される日本人作曲家の一人です。修正作業が多い映像作品において、軽快な動作、高速なオフライン・バウンス、低レーテンシー、そして高い処理精度とサウンドを誇るStudio Oneへのスイッチは、タイトなスケジュールを確実にこなすために必然だったと語るナカシマ氏へ独占インタビュー。

    

映画音楽のエモーショナルな感じが琴線に触れ中学生の時に作曲を始めた

—— 音楽との出会は
 最初に意識して聴き始めたのは小学生の頃で、スタジオジブリの映画音楽が好きでよく聴いていました。あとはテレビ・ゲームの音楽も気になり始めて、自分でも曲を作ってみたくなったんです。映画音楽やゲーム音楽のエモーショナルな感じが琴線に触れたというか……。でも、ピアノとか楽器をやっていたわけではなかったので、小学生の時は曲を作りたいという衝動が湧いただけで終わりでしたね。それをカタチにするまでには至りませんでした。

Studio Oneの魅力を語るナカシマ氏
Studio Oneの魅力を語るナカシマ氏

 中学生になって、何で読んだのかは忘れてしまいましたけど、コンピューターを使えば楽器ができなくても曲作りができるということを知ったんです。それで親にお願いして、コンピューターを買ってもらいました。120MHzのPentiumを積んだ富士通FM-Vで、OSはWindows 95。Cakewalkの初期のMIDIシーケンス・ソフトウェアも一緒に買ってもらって、「よし、曲作りをするぞ!」と始めたのですが、音源が無いと音が鳴らないということを知らなくて(笑)。でも、コンピューターを買ってもらったうえに、音源まで買ってくれとは言えなかったので、WinGrooveというシェアウェアのソフトウェア・シンセサイザーを購入して使い始めました。それが僕の作曲の始まりです。

—— いきなりオリジナル曲を作り始めたのですか
 最初は好きだった曲を打ち込もうと思ったんですよ。譜面は読めないので耳コピで。でも上手く耳コピができなくて、自然と自分で曲を作るようになった(笑)。コンピューターには鍵盤を繋いでいたわけではなかったので、全部マウスで打ち込んでいたのですが、そのうち腱鞘炎になりかけてこんな効率が悪いことは無い!と感じて(笑)、親にお願いしてピアノを習わせてもらいました。でも、楽器が演奏できるようになりたかったわけではなくて、曲を作るための手段としてのピアノだったので、先生にコードを教わった程度で、受験勉強を始める時に1年程で辞めてしまいましたね。

—— 大学に入られてからは
 ずっと映画製作に興味があったので、大学は映像学科に入学しました。でも、映像制作も面白かったのですが、ついつい脇道にそれてしまったというか、大学に入ってから曲作りをさらに本格的にやるようになりました。Apple eMac、Steinberg Cubase、IK Multimedia SampleTankなどを買って、制作環境もグレード・アップして。そんなことをやっている内に、先輩から自主制作映画の音楽作りを頼まれるようになったんですよ。当時はフィルム作品だったので、アナログな同期方法で。それから大学内で「ナカシマはギャラを払わなくても音楽を作ってくれるぞ」と評判が広まってしまい(笑)、当時は寝る間も惜しんで映画音楽を作っていましたね。大変でしたけど、すごく楽しかったですし、自分にとっては良い勉強になった時期だったと思います。

 大学を卒業する頃は不況で、就職が大変な時期だったのですが、どうせ大変なら一番キツい仕事を選ぼうと思い(笑)、テレビ番組の制作会社に就職しました。本心では音楽関係の仕事がしたかったのですけど、とりあえず映像系の会社に入れば、そういった仕事も回ってくるんじゃないかと淡い期待をして。

 そうこうしている時に、知り合いがプロジェクト・スタジオを設立するということで僕に声がかかったんですよ。いわゆる音楽のスタジオではなく、当時流行っていたポッドキャストの収録やライブ配信を行うためのスタジオだったのですが、これはまたとない機会だと思いましたし、その時ADやっててもなんにもならないと思って辞めちゃってて路頭に迷っていたのでそのスタジオに入りました。そこで機材のオペレーションや曲作りを始めて、それが作曲家としてのキャリアのスタートですね。そして映像系の知り合いから音楽を作ってと頼まれるようになり今に至っています。作曲家としては、CM音楽や企業VPの音楽、あとは映画の音楽など、映像系の仕事がほとんどですね。

—— Googleが端島(軍艦島)のストリートビューのために制作したPVが話題になっていますね
 僕が以前手掛けたドバイのホテルのCM音楽を、Googleの仕事を受けている制作会社が気に入ってくれたみたいで、そこから僕の所に来た仕事なんですよ。Googleの仕事というだけで興奮して、内容をロクに確認せずに「やります!」と言ってしまいましたね(笑)。


ナカシマ氏が音楽を手掛けたGoogleの端島(軍艦島)ストリートビューのPV

 プロダクションに関しては、残念ながら細かい話はできないんですけど、使った音源はいつものKontaktライブラリーで、ピアノは8dio 1928 Steinway Legacy Piano、ストリングスはCinematic Strings 2、シンセはSpectrasonics Omnisphere、ドラムはNative Instruments Abbey Roadとか。アクセントの音は、Orchestral ToolsのSymphonic Sphereに入っている木管のライブラリーですね。それにしても、この作品に関しては反響がすごくて驚いています。映像もかなりインパクトあるので、まだご覧になっていない方は是非チェックして頂きたいですね。


ナカシマ氏が音楽を手掛けたVolkswagen - The XL1のPV

 そして、僕のサイトにあるポートフォリオにこれまで手掛けた作品を掲載しているので是非見てください。

Studio One Professionalクロスグレード版の詳細

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Studio One純正オーディオ・インターフェースの詳細

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