—— 早速ライブでもStudioLiveを使い始めたのですか
真矢氏:そうですね。最初は確かテレビの収録だったと思うんですけど、レコーディング合宿での感触どおりライブでも凄くモニターしやすかった。何て言うんだろう、すべての楽器が近くて、さらに分離が良いんですよね。だから凄く演奏がしやすいんですよ。ガーンといく曲でも、音が飽和することがない。それとStudioLiveの音はとてもクリアなので、以前にも増して自分のドラムのチューニングにシビアになってしまいました(笑)。少しでもチューニングがズレていると、すぐに分かるんですよ。
—— 今もシーン・メモリは使用していないのでしょうか
真矢氏:StudioLiveを導入してから使わなくなりましたね。最初は、ライブ中にiPadでシーンを切り替えたらカッコいいかなと思っていたんですけどね(笑)、StudioLiveの音が良過ぎて今はその必要すらなくなってしまいました。ただ、EQは全チャンネルで使用しています。設定はほぼ固定ですが、キックのEQに関しては、会場によって変えたりもしていますね。StudioLiveの内蔵EQは、本当に良く出来ていておいしいポイントがすぐに見つかる。もう手放せませんね。
藤井氏:最初に導入したStudio Live 16.0.2ですと今回のZEPPや武道館ツアーではチャンネル数が足りなくなるので、チャンネル数の多いStudioLive 24.4.2に替えました。LUNA SEAのライブのモニター・マンは真矢さんの好みをよく理解してくださっている方で、チャンネルのまとめ方とか提案してくださるんですよ。タム類とトップを2chにまとめて、あとはキック、スネア、ハイハット、V-Drum関係をStudioLive内でミックスしている感じです。
—— モニター時のミックスは、どのようなバランスですか
真矢氏:それもStudioLiveになってから変わったところで、これまではメインのリフを持ち上げていたんですよ。そうしないと曲がよく分からなかったので..。ただ、StudioLiveに替えてからは凄くモニターしやすいので、普通にバランスの取れたミックスになっていると思います。クリックだけはかなり大きいですけど(笑)。ただ、バランスが良いので、モニターの全体の音量も小さくなりましたね。StudioLiveのレスポンスはとても良くてデジタル・ミキサー特有の遅れも感じないし、アナログ・ミキサーと同じ感覚で操作もモニターもできています。
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—— モニター音にアンビエンスやリバーブを混ぜていますか
真矢氏:音の混ざりを良くするために、スネアには少しだけStudioLiveのリバーブを足しています。StudioLiveに替えて、いろいろと試している最中ですね。昔は会場のアンビエンスを足したりもしていたんですけど、会場の音が聴きたければ口を開けばいいんですよ。そうするとイヤフォンと耳の間に隙間ができて、外の音が入ってくるんです(笑)。この方法はオススメですよ。
—— 現在使用されているイヤフォンについても教えてください
真矢氏:イヤフォンに関してもいろいろ試して、現在はFitEarのカスタム・メイドに落ち着いています。音質もそうですが、これがいちばん壊れないんですよ。以前は他のメーカーのものを使っていたんですが、汗をかくとトラブルが生じることがあったんです。しかしFitEarは、乱暴に扱っても本当に壊れないですね。イヤフォンに関しては普段、使い込んだものと新しめのものを2つ用意しています。普通に使うんだったら使い込んだものの方が馴染んでいていいんですが、会場の音響によってハイが足りないなと思った時は新しめのものを使用していますね。
—— SUGIZOさんをはじめデジタル機材に詳しい方が周りには多いと思いますが
真矢氏:僕が凄く気に入って使っているので、みんな興味を持っていますよ。StudioLive 24.4.2を見て、SUGIZOが「そんなに大きな卓を使うの?」って驚いてましたけどね(笑)。それにしてもStudioLiveは、本当に音の良い卓です。アナログ卓のようなパワー感があって、それでいて分離が良いのでモニターしやすい。操作性も凄く良いですし、ドラマー以外にも、モニター用のミキサーを探している人には絶対のオススメですね。
StudioLiveは、いろんなミキサーで悩んだあげく、ようやくこの一台に辿りついたって感じの、究極の一台ですよ。
真矢 LUNA SEA終幕後2001年からソロ・アーティストとして活動。ドラムセットは会場や曲構成に合わせて都度決めており、1バス〜3バスまで可能。スタンダードは、1バス(ツインペダル)・3タム・1フロアタムのセット。核である『ドラム』を中心に、数多くのアーティストのライブ・ツアー、レコーディングへの参加も盛んに行う。パワフルかつ正確なドラミングで有名だが、繊細で歌うようなドラムプレイも魅力の1つである。常にバンド全体の呼吸を読みとり、1つにまとめる役割を果たしている。また、ジャズやフュージョンのドラムもサポートするなど、テクニックドラマーとしての一面も発揮。他にも、幼少時代より親しんだ伝統楽器(和太鼓や鼓など)の追求に励むなど、プレイヤーとしての可能性を広げている。その一方、TV・ラジオへの出演などでその軽快な話術を活かした個性を発揮し、様々なジャンルで活躍中。「全ての行いはドラムに帰ってくる」をモットーにラーメン屋の経営を行うなど、「料理・経営」分野にも精通。 オフィシャル・サイト:www.shinyashinya.com オフィシャル・ブログ:ameblo.jp/shinya-777/ オフィシャルTwitter:twitter.com/331shinya Photo:栗原大輔
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