—— DAWのオーディオ・インターフェースとしてMADIを選んだ理由とは
以前は、MOTU HD192を3台、計36ch入出力のオーディオ・インターフェースとして使っていたんです。1枚のPCIカードで..。ただシステム的に結構古くなっていたのと、もっとコンパクトでシンプルにしたかったからです。MOTU HD192が3台あるとそれだけで6Uになってしまいますから。それとワイヤリングがシンプルにできるMADIという規格に興味があったというのもありますね。それでMADIオーディオ・カードにRME HDSPe MADI FX、MADIのAD/DAコンバーターとしてSSL XLogic Alpha-Link MX 16-4を導入しました。
Solid State Logicの魅力を語る鈴木Daichi氏
—— MADIコンバーターの中でSSLを選んだ理由とは
SSLの4000シリーズ世代でもあるので、SSLのAD/DAコンバーターはずっと気になっていて、前にXLogic Alpha-Link AXを借りたこともあったんですが、音質的にハイファイな傾向でなかなか良いなと。HD192は割とガッツのある音色だったんですが、それと比べるとXLogic Alpha-Link MX 16-4は、きれいで色づけのない音色でした。ミックスで使用しているPro Toolsは、HDからHDXになって空間が広がった感じで、サウンドのコントロールがしやすくなったんですよ。そのことを考えると、アクの強いADで録ってしまうよりは、XLogic Alpha-Link MX 16-4のようなハイファイなADの方が使いやすいんです。
それとXLogic Alpha-Link MX 16-4は、アナログ16ch入力/4ch出力という仕様も使いやすくていいですね。ハードウェア音源などを入力する場合、入力は必要ですけど出力はそんなに要りませんから。そして入力が足りなくなったら拡張できるのもいい。XLogic Alpha-Link MXには、アナログ4ch入力/16ch出力という出力が多いXLogic Alpha-Link MX 4-16というモデルも用意されていて、XLogic Alpha-Link MX 16-4と合わせて最大4台までカスケード接続することができるんです。あとは価格も良い。オーディオ・カードのMadiXtreme 64がバンドルされた製品なんて激安で信じられない価格ですよ。最近ではMADIに興味を持って始めてみたいという人が結構居ると思うのですが、SSLがいちばんコスト・パフォーマンスが高いですよね。
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—— 入出力がたくさん必要なのはアウトボードのためですか
そうですね。後はシンセサイザーや音源モジュールなどのハードウェア音源。いちいちパッチベイで繋ぎ替えるのが嫌いなので、よく使うアウトボードやハードウェア音源に関しては、できるだけ繋ぎっぱなしにしておきたいんですよ。生楽器に関しても同じで、ギターなんかは持ち替えたらすぐに音が出るようにしてある。だから僕の場合、入出力がたくさん必要なのですが、36chもあれば大体OKでしたね。
Studio AにインストールされたXLogic Alpha-Link MX 16-4
—— 作曲/アレンジ段でもエフェクトやアウトボードをかなり使用されますか
結構使いますね。コンプレッサーとかをバリバリかけるわけではないんですけど、昔やっていた流し込みの感覚で、プラグインやアウトボードである程度音を作り込む。ファイルは後でエンジニアさんに渡すわけですけど、こういう感じの音にしたいという方向性を見せた方が結果的に良い場合が多いんですよね。特に最近はエンジニアさんとのコミュニケーションにかけられる時間も少なかったりするので。それにピークなども録りの段階で抑えておいた方がミックスがラクになる場合が多いですからね。先日、SSLのDuende Nativeプラグイン・スイートも導入しましたよ。
XLogic Alpha-Link MXとDuende NativeがインストールされたStudio A
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