楽譜作成ソフトウェアFinaleの開発/販売元であるMakeMusic社は、米国時間2024年8月26日にFinaleの開発/販売終了をアナウンスしました。
Finale 27をお持ちでない日本のユーザーの皆様へ
日本時間:2024年9月13日
MakeMusic社が8月30日(米国時間)に「MakeMusic社の英語WebページでMakeMusicアカウントの登録をされていて、MakeMusic社のeStoreでDorico Proクロスグレードの購入者にはFinale 27(英語版)のダウンロード版を提供する」との追加のアナウンスがありました。
2024年8月28日に弊社から日本の皆様へご紹介させて頂きました、株式会社ヤマハミュージックジャパンLM営業部様の日本語WebサイトでのDorico Proクロスグレード優待販売に関しまして、MakeMusic社の追加のアナウンスを受けてヤマハミュージックジャパン様に確認しましたところ、ヤマハミュージックジャパン様ではDorico Proクロスグレードを購入された方へのFinale 27(英語版)ダウンロード版の提供はできないとのご連絡を頂きました。
Dorico Proクロスグレードを検討されているFinale 27をお持ちでない日本のユーザーの皆様で、MakeMusic社からの追加のアナウンスにありますDorico Proクロスグレードの購入者にFinale 27(英語版)ダウンロード版の提供を希望される方は、MakeMusic社のeStoreにてDorico Proクロスグレードをご購入いただく必要があるということになります。このMakeMusic社の8月30日の追加措置は、Finale 27をお持ちでない日本のユーザーの皆様に対して、Finale 27に搭載されたMusicXMLの現行バージョンであるMusicXML 4.0を使用してFinaleファイルをXMLファイルでエクスポートし、そのファイルをDoricoでインポートすることを考慮されています。
国内販売代理店契約の即日終了に関して
日本時間:2024年8月28日
日本において、約33年に渡りFinale及び関連製品をご愛顧賜りましたこと、心より御礼申し上げます。今回の発表は、ジェネレックジャパンにとりましても突然のことであり、深く遺憾の意を表します。この度のMakeMusicによるFinaleの開発および販売の終了は、同時に弊社との国内販売代理店契約の即日終了を余儀なくされています。そして、Finaleおよび関連製品の販売、配布、サポート、WEBサイト、PRやロゴ使用などのすべての活動も、即日終了せざるを得ない状況であることをお伝えさせて頂きます。
今回のアナウンスによる日本のFinaleユーザーの皆様からのご心配のお言葉を受けまして、契約終了により即日終了せざるを得ない状況ではございますが、できる限り年内はサポート対応をさせていただく所存でございますので、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
Finaleに関する日本の最新サポート情報はナレッジベース
MUSIC EcoSystems | Supportにてご紹介&更新中です。
以下はMake Music社プレジデント
Greg Dell'Eraからのレターの翻訳です。世界的な影響を鑑みてアナウンスは今後も更新される可能性があります。
米国時間:2024年8月27日午後5時30分更新
最初のアナウンスに関する修正(2024年8月27日午後5時30分)
- Finaleの認証は当面の間有効なままとなります:ただし今後のOSのアップデートにより、新しいコンピューターでFinaleを使用することができなくなる可能性があります。
- Finale v27はDorico Proクロスグレードに含まれる予定:Dorico Proクロスグレードをご購入された方およびご購入予定の方を対象に、Finale v27をダウンロードできるように対応中です。これにより、MusicXMLの最も堅牢なバージョンであるMusicXML 4.0を使用してFinaleファイルをエクスポートできるようになります。詳細は近日中にお知らせしますので、今しばらくお待ちください。
最初のアナウンスについて(2024年8月27日午前9時)
- Finaleの開発は終了しましたが、以前にご購入されたバージョンのFinaleインストーラーは、eStoreアカウントからダウンロード可能です。コンピューターがクラッシュした場合や新しいコンピューターにFinaleをインストールする必要がある場合でも、選択肢がないわけではありません。
- 私等は、認証プロセスを1年間機能させ続けることを約束します。Finaleユーザーの皆様のご心配をお聞きし、今後数週間の内に柔軟性を拡大する方法を積極的に検討しています。
- 私達は、複雑な記譜法やプロフェッショナルなソフトウェアでもそうであるように、Doricoの習得が急峻であることを理解しています。このため、私達のチームもSteinbergも移行をガイドするためのビデオを用意させて頂きました。
Finaleの開発/販売終了
35年前、Coda Music Technologies(現在のMakeMusic) は、画期的でユーザー中心のアプローチを採用した楽譜作成ソフトウェアFinaleの最初のバージョンをリリースしました。40年以上に渡り、当社のエンジニアと製品チームは楽譜作成の金字塔となるソフトウェアを情熱を持って作り上げてきました。
ソフトウェア業界において40年という歳月は非常に長いと言えます。テクノロジー・スタックは変化し、Macと Windowsのオペレーティング・システムは進化し、Finaleのコードも数百万行におよぶ膨大なものなっています。そのため、時間の経過と共にユーザー様に付加価値を提供することが難しくなっているのも事実です。
今日、Finaleはもはや楽譜作成業界の未来ではありません。これは35年を経ての現実であり、私はこのことを率直に申し上げたいと思います。ユーザー様に少しの価値しか提供できないFinaleの新しいバージョンを今後もリリースするのではなく、私たちはFinaleの開発を終了する決断をしました。
Finaleの開発/販売終了の発表に伴い本日より以下の変更があります:
- Finaleやその関連製品(PrintMusic、Notepad、Songwriter)のアップデートは今後提供されません
- Finaleの新規ライセンスやアップグレードを購入することはできません
- Finaleは現在インストールされているコンピューターで引き続き動作します(OSの変更を除く)
1年後となる2025年8月から以下の変更があります:
- 新しいコンピューターでのFinaleの認証やFinaleの再認証をすることはできなくなります
- Finaleの全てのサービスを終了します
Doricoとの新たな旅
しかし、楽譜業界には新たな未来があります。Cubaseの開発元でありヤマハの子会社でもあるSteinbergが開発するDoricoです。
過去40年に渡り、Finaleと競合する製品も多く、積極的かつ健全な刺激を与えて漸進的なイノベーションを実現してきましたが、2016年に発売されたDoricoは、業界に全く新しい基準を打ち立てました。それ以来、何十回に及ぶ迅速なリリースは、Doricoチームの情熱、献身、専門知識、長期的な取り組みを実証してきました。これらは、FinaleのDNA成功の基盤となっている資質です。
Finaleの開発は残念ながら終了することになりましたが、皆様の音楽の旅は終わっていないことを私達は知っています。忠実で情熱的なFinaleユーザーの皆様には、心から深く感謝申し上げます。当社一同、皆様の信頼に感謝すると共に、Doricoによって皆様が創造性、生産性、効率性の輝かしい新たなステージに進むことを信じています。
MakeMusicでは、Finaleユーザーの皆様が引き続き最先端の効率的なツールをご利用頂けるように、Steinbergと提携し
Dorico Proを特別価格で販売します。
FinaleおよびPrintMusicの全バージョンのユーザーの皆様は、期間限定でDoricoシリーズの最上位である
Dorico Proのクロスグレード版を特別価格20,900円で購入できます。
Doricoは、Finaleユーザーの皆様にとって最高のホームです。ただ、新しいソフトウェアへの移行には様々な課題が伴うことも承知しています。そのために、Finaleからの移行に役立つ
FAQ(英語版)を用意しています。
Make Musicプレジデント:Greg Dell'Era